2014年09月27日

修理依頼品 ARES Amoeba M4

修理依頼品 ARES Amoeba M4

今回はシューティングレンジBlue Taget様より、レンタルガンとして過去に納品した
当工房製のカスタムガンが、動作不良を起こしたとのことで修理依頼を受けました。

具体的な症状として

・不良を起こす直前にギア部分から強烈なノイズが発生した
・偶に動くときもあるが、殆どモーターのみ空回りする
・セイフティ状態でもトリガーを引くと撃ててしまう

との事でしたので、早速分解を行い各部の点検を行いました。


修理依頼品 ARES Amoeba M4

まず、モーターを確認してみると・・・先端のピニオンギアが異様な形状に変質しており
摩耗、というよりは何か異常な力が掛かって変形した物と推測されます。

嫌な予感がしつつも、次にメカボックスへ着手してみると・・・


修理依頼品 ARES Amoeba M4

ベベル側の歯が見えませんが、予想に反し特に異常は無く強いて言えば
セクターギアのラックギアとリンクする部分が繰り返しの使用で当たりが取れていた程度でしょうか。

これは良い意味で期待を裏切られ、こちらについては各部点検を兼ねてオーバーホールを行い
そのままにしてあります。


修理依頼品 ARES Amoeba M4

もう一つ、セイフティ状態でもトリガーが反応するトラブルですが、これは施したカスタムである
「ショートストローク加工」が災いした事例でもありました。

恐らくセイフティ状態でも何度か無理にトリガーを引いたためか、内部パーツが微妙に変形し
更にセレクタープレートとセイフティパーツがリンクする構造のため、パーツ間の逃げによる
トリガーストロークでマイクロスイッチを押し込めていた為でした。

そこでセレクタープレートと組み合うセイフティパーツへ加工を施し、トリガーをしっかりロック出来
更にパーツ間のクリアランスでスイッチを押し込めないように対策を行いました。


修理依頼品 ARES Amoeba M4

変形したモーターピニオンは元のマルイ純正から、Siegetek Concepts製クロモリピニオンへ
交換を行い、モーター位置調整をするだけで特に問題はありませんでした。

ピニオン変形となった原因は、グリップ底にあるモーター位置調整のネジが緩んでいたためで
モーター位置が正常な状態から下降し、ピニオンとベベルギアのリンクが浅い状態で
無理に動かし続けたため、最終的にピニオンが負けて変形に至った様です。

今回はモーター調整が決まった状態で、調整ネジが緩まぬよう固定を行い
ピニオンも以前より遙かに強度がある物へ交換したので、今後同じようなトラブルは
起こりにくいと思います(笑


修理依頼品 ARES Amoeba M4

以上の修理工程を経て、無事Amoeba M4カスタムの修理が完了しました。

症状を聞いた当初は内部の全損も視野に入れていましたが、実際はピニオンの破損及び交換
トリガー周りの補修と改善程度で収まって何よりでした。

今後はBlue Target様のオーナー自身が各マッチにて、プライマリーとして活用されるそうです。


修理依頼品 ARES Amoeba M4

修理依頼品 ARES Amoeba M4




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Posted by ハンク  at 22:19 │Comments(0)カスタム関係

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